「卒業アルバム」


 この2カットとも、昭和52年12月13日の夜、東京六本
木のアートセンターAスタジオで撮影したものです (もう23
年も前のことなんですね。経った時の長さに改めてビックリ)。
以前BBSに書き込ませていただきましたが、この日、アー
ティスト3人は解散前の殺人的なスケジュールをいくつも
こなした上で、大里洋吉氏に伴われてスタジオ入りしました。
ハッキリした時間は記憶にありませんが、夜9時は回って
いた頃だったように思います。普通、それ以前にいくつもの
仕事をこなし、その日の最後の仕事…となると、アーティス
トはへとへとになっていて、機嫌が悪かったりするものです
が、彼女達は、カメラマン(田口顕二氏)やスタイリスト、
ヘアメイク、そして僕ら出版社スタッフが目を丸くするほど
明るく・元気にスタジオ入り。すぐにメイクアップルームに
飛び込んでくれました。
 本のための特写は、スタジオ、青山での路上ロケ、東京音
楽学院の打ち合わせルーム、新曲発表会会場、コンサート・
ステージなど、「短い制作時間で良く撮れたなぁ」と思うほ
ど精力的に行いました。本のために時間を捻出してくれた
大里さん、そしてそれに応えたアーティストには、本当に感
謝・感謝でした。振り返ってみると、アーティストに残され
た限られた時間の中で、アーティストを含めた制作に携わる
スタッフ全員が“何かにとりつかれたかのように”作業を進
めていました。その結果が、『卒業アルバム』として実った
わけで、出来あがった本をまず最初に3人に届けたときの嬉
しそうな顔は実に印象的でした。

(談・滝沢隆久様)





これは当時「卒業アルバム」の制作に携わった滝沢様からご提供いただいた
ポジフィルムです。とても貴重なものをありがとうございました。

(2000.08.21)